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初期投資1千万円以下のフランチャイズ本部を見極める、7つの法則

タイトル画像:初期投資1千万円以下のフランチャイズ本部を見極める、7つの法則

近年のフランチャイズ・ショーの大きな特徴は、投資額が1千万円以下のフランチャイズ本部が増加しています。
フランチャイズ・ショーに出店している関係者の話を総合しても、投資額1千万以下のフランチャイズしか売れない傾向が続いています。

しかしフランチャイズのプロである私の意見で言わせてば、初期投資1千万円以下のフランチャイズ本部に加盟して成功することは、決して簡単なことではありません。
そこで今回は初期投資1千万円以下のフランチャイズ本部を見極める、7つの法則を述べていきたいと思います。

第1の法則:営業力はあるか

ビジネスは投資額が大きいほど売上高が高くなる傾向があります。
したがって初期投資1千万円以下のフランチャイズは売上高が低く、平均すると月商100~300万円程度が大半です。

しかも、常に新規顧客を開拓していかないと売上高は維持、向上させることができません。

だから箱型(店舗を構える)のビジネスモデルと比べて営業力がより必要になるのです。
したがってフランチャイズ本部の加盟店に対する初期教育は、営業先の開発力を高める営業重視の研修が一番必要になります。

新規顧客はどうやって集めるか?

低額投資FCに加盟して最初に息詰まるのは、お得様先の新規開発です。だからこそ、本部がどこまで営業重視の研修や、ノウハウを持っているかが重要になります。
営業力の強化なくて初期投資1千万円以下のFCの成功は難しいと考えてください。

大きな飲食店と違って、1千万円以下の店舗や教室を開設しても、待っているだけでは、お客様は来てくれません。
生徒も集まりません。
チラシを入れても簡単にお客様が集まる時代ではありません。

どのような仕組みと労力で集客しているのかしっかりと見極める必要があります。

第2の法則:コストコントロールの仕組みはあるか?

初期投資1千万円以下のフランチャイズは売上が低いだけに、コストコントロールが極めて大切になります。

人件費、水道光熱費、事務消耗品費、通信費など厳密にコントロールしていく必要があります。
また、効率良く人を使う技術が極めて重要になります。
そこで低人数でオペレーションを可能にする仕組みがあるか、またアルバイトシフト表の作成も素人でもレーバーをコントロールできる仕組みがあるかどうかが大切です。

ポスティングや新聞折込以外の集客方法があるのか?

あわせて新規顧客を獲得するために新聞折込やポスティングを多用する場合はどうしてもコスト高になります。

仮に新聞折込で3万枚配布するのにチラシ代込みで20万円前後。
ポスティングならば1万枚配布するのに100時間(100枚/h)、時給900円で計算しますと12万円前後のコストとなります。

ちらしのポスティング

月商150万円以下ならば新聞折込で13.3%以上、ポスティングで8%以上の経費率になりますので、本部に折込やポスティング以外の集客方法があるかがポイントになります。

第3の法則:法定開示書面は用意されているか?

初期投資1千万円以下のフランチャイズは法人ではなく個人の加盟者の方が多いです。

そこで、すこし乱暴な言い方をしますと法人より個人の方が騙しやすいです。
ですので、加盟する前に法定開示書面を必ず見させてもらってください。

法定開示書面とは、フランチャイズ契約締結前に、フランチャイズ本部が加盟店になろうとする者に対して契約内容を開示説明する書面のことです。

開示書面の概要は以下のとおりですので、斜線箇所は必ず確認して必要であれば本部担当者に質問するようにして下さい。

  1. 本部事業者の氏名及び住所、従業員の数(法人の場合は、その名称・住所・従業員の数・役員の役職名及び氏名)
  2. 本部事業者の資本の額又は出資の総額及び主要株主の氏名又は名称、他に事業を行っているときは、その種類
  3. 子会社の名称及び事業の種類
  4. 本部事業者の直近三事業年度の貸借対照表及び損益計算書
  5. 特定連鎖化事業の開始時期
  6. 直近の三事業年度における加盟者の店舗の数の推移
  7. 直近の五事業年度において、フランチャイズ契約に関する訴訟の件数
  8. 営業時間・営業日及び休業日
  9. 本部事業者が加盟者の店舗の周辺の地域に同一又は類似の店舗を営業又は他人に営業させる旨の規定の有無及びその内容
  10. 契約期間中、契約終了後、他の特定連鎖化事業への加盟禁止、類似事業への就業制限その他加盟者が禁止又は制限される規定の有無及びその内容
  11. 契約期間中・契約終了後、当該特定連鎖化事業について知り得た情報の開示を禁止又は制限する規定の有無及びその内容
  12. 加盟者から定期的に徴収する金銭に関する事項
  13. 加盟者から定期的に売上金の全部又は一部を送金させる場合はその時期及び方法
  14. 加盟者に対する金銭の貸付け又は貸付の斡旋を行う場合は、それに係る利率又は算定方法及びその他の条件
  15. 加盟者との一定期間の取引より生ずる債権債務の相殺によって発生する残額の全部又は一部に対して利率を附する場合は、利息に係る利率又は算定方法その他条件
  16. 加盟者に対する特別義務(店舗構造又は内外装について加盟者に特別の義務を課すときはその内容)
  17. 契約に違反した場合に生じる金銭の支払いその他義務の内容
  18. 加盟に際し徴収する金銭に関する事項
  19. 加盟者に対する商品の販売条件に関する事項
  20. 経営指導に関する事項
  21. 使用される商標、商号その他の表示
  22. 契約の期間並びに契約の更新及び解除に関する事項

※本法で適用されるのは小売業、飲食業のチェーンで、サービス業は該当しないケースもあります。

万が一、法定開示書類を用意していないFC本部でありましたら、その段階で加盟の検討を一時中断してください。
法律や指針が一つ守れない本部は信頼できないと思います。

あと(4)に関して、本部直営店の直近三事業年度の店舗単位の損益計算書を見させてもらってください。

売上は出店するまではわかりませんが、経費面は出店する前にかなりの精度でその実態がわかります。
経費は誤魔化せないのです。

最後に、法定開示書面はすべての項目で重要ですが、特に契約を中途で終了した加盟者の店舗数に注目して下さい。
この解約数を加盟店舗数で割った比率(閉店店舗率)に注目して下さい。

この比率が7%を超えるFC本部の加盟は要注意です。

FCを検討する場合、店舗の伸び率も大切ですが、店舗運営が永続きすることがもっとも重要です。

書類のイメージ

フランチャイズは長い契約です。

一旦加盟すると、「競業禁止規定」等によって、簡単に他のフランチャイズに加盟替えすることは契約就業後一定期間禁止されており、高額な罰金を科せられることがあります。
慎重に対応してください。

第4の法則:単月黒字化するまでの数字根拠は明確か?

初期投資1千万円以下のフランチャイズの場合は、総じて運転資金がかかります。
運転資金とは商品の仕入れ、従業員への給与支払い、軌道に乗せるまでの販促費など日常の事業(店舗)運営を行うために必要な資金のことです。

たとえば飲食店を出店する場合は、この資金ではよい立地に出店することは出来ません。
そうなりますと流動客が来店するケースが少ないですので、販促などの露出(HP、Web、フリーペッパーの広告)を増やして集客にしなければなりません。

小売業の場合、仕入れた商品が在庫となり、その在庫を販売して資金を回収することになります。

そのとき仕入れ時の支払いと販売による回収の時期(なかなか売れない場合)にズレがある場合、その間の店舗を運営していくための運転資金が多大になります。

また仕入れた商品が売れ残れば、在庫を処分しなければなりません。

介護事業はキャッシュの流れに注意する

介護事業では介護事業所の売上は飲食店や小売業と異なり、即日支払われるわけではありません。

介護事業所の収入源は基本的に「利用者が支払う自費負担(1割)」と「介護給付負担(9割)」ですが、自費負担はサービスを提供した月の翌月初めに利用者から支払われ、介護給付負担はサービスを提供した月の翌々月末に入金されます。

たとえば4月に事業所をオープンした場合、4月の入金はゼロで、5月に利用者から1割分の利用料が支払われますが、残り9割の介護給付負担分は6月末に入金されます。

介護施設の利用者ら

これは顧客確保が順調にいった場合であり、実際には新規開業後は利用者を集めることに時間がかかりますので、開業して数カ月は安定した収入が見込めないのです。

サービス業は積み上げビジネス、すぐに儲からない

高齢者の配食サービスや、学習塾、スクールビジネス、マッサージ系サロン、デイサービス、美容・理容室などは、顧客が定着するまでの赤字期間を縮めるためにも、CMや折込みをふくめた広告宣伝、短期間で顧客を集客するまでの支援を本部がどこまでしてくれるのかがポイントです。

損益分岐点を超えるまで開業後しばらくは赤字が続くことが多いです。

私の経験では単月黒字になるまでに、最低でも半年から1年かかるケースがほとんどです。

しかし積み上げビジネスは一度キャッシュが回り始めれば、飲食店や小売業と違い継続利用が見込まれます。
だから安定するまでの運転資金をかならず予算として多めに用意してほしいです。

儲からない時期に、未来への投資としていかに先行して人材教育ができるか?

あと医療・介護・美容などの技術者の有効求人倍率は右肩上がりです。
採用力と共に、定着させ、質の高いサービスを提供する教育力がポイントです。

そう考えますと、赤字の段階から従業員を教育するための教育コストもかかります。
原価があまりかからないビジネスなので、人件費と家賃などの固定費分の売上をいかに早く獲得できるかがポイントです。

活用するのは補助金や助成金

銀行を含めた金融機関は、運転資金のための融資はなかなかしてくれません。
そこで活用して欲しいのが補助金や助成金です。

国や地方公共団体、民間団体が、創業期の企業をサポートするさまざまな補助金や助成金制度を用意しています。
ですから資金繰りのリスクを減らすためにも補助金・助成金はマストで活用しましょう。

700万円~800万円をもらえる助成金もありますし、返済不要なものもあります。

しかし、「管轄が各省庁でバラバラ」「申し込み期間が短いものが多数」「毎年廃止・統合が繰り返される」ため、税理士を含めた専門家の先生に相談してみましょう。
相談コストを支払っても、元を十分に回収することができるはずです。

第5の法則:参入障壁を高めるために何をするのか?

フランチャイズ・チェーンは本部が開発した「フランチャイズ・パッケージ」を加盟店が使用するビジネスモデルです。
この「パーケージ」とはフランチャイズを運営するための中枢となる経営システムのことで、本部が加盟店に提供するすべての仕組みを総称です。

このパッケージの特徴は、教育訓練さえ受けていれば素人でも店舗経営が可能という点であり、これが構築されていないとフランチャイズとは言えません。
つまり、フランチャイズ・システムとは専門家集団が作り上げた、素人がビジネスを運営するための仕組み総称」と言っても過言ではないのです。
ここに問題がでてきます。

それは素人でも教育訓練を受ければ、簡単に運営できるということは、裏を返せば「参入障壁」がとても低いということです。

さらに初期投資1千万円以下のフランチャイズは低資金から始められる点から考えますと、参入障壁が低いモデルが多いです。

そこで、本部の開発した「フランチャイズ・パッケージ」は加盟後、どのような形で競争優位を高め、その結果としてどのようにして参入障壁を構築していくのか必ず質問してください。

多くの回答は、市場に早く参入したことによる先行者利益や、独自の技術、教育訓練のノウハウの確立、規模の経済を活かしたスケールメリットなどと応える本部が多いと思います。

これら以外でも、おっ、と思える回答があるかどうか、なるほど、と納得できる仕組みがあるかどうかが加盟の決め手になります。

第6の法則:人材を育てる仕組みが本部にあるのか?

初期投資1千万円以下のフランチャイズを探していきますと、原価のかからない業種に到着します。

たとえば介護・学習塾・スクール・美容・サロン系などです。
さらに設備投資のかからない介護系や学習塾・スクール系は成功すると非常にうまみがあります。

その理由は4つです。

  1. 利益率が高いこと
  2. 在庫を持たないこと
  3. 定期的に収入が入ってくること
  4. 小資本で始められること

この4つはどれも魅力的です。

しかしこれらビジネスの成否を分けるのが従業員です。
なぜなら原価のかからないビジネスでは人でしか差別化できないからです。

だからこそ、加盟したい本部を選ぶときに重要になることが、加盟前と加盟後の研修プログラムを質と量です。

研修を受ける職員

人を教えることが苦手な方は、本部が自店の社員P/Aの教育にどこまで関わってくれるのか必ず確認してください。
人の成長なくして、初期投資1千万円以下のフランチャイズを成功させることができません。

フランチャイズだけではありませんが、急成長していく企業に共通する要因は、従業員教育に時間とお金を惜しまずつぎ込む姿勢です。

事業成功の要件としてヒト、モノ、カナ、情報があげられますが、低額投資FCではとくにヒトが一番重要です。

従業員教育には、経営者が勉強して、社員会議の席上で教育をするタイプ、本部主催の勉強会に参加させるタイプ、外部講師の話を聞かせるタイプ、自社の経営理念を徹底させるタイプ等さまざまです。

自店の社員P/Aの教育を徹底することが、低額投資FCでも一番重要な仕事であります。

第7の法則:複数店舗展開するオーナーは存在するのか?

初期投資1千万円以下のフランチャイズの1店舗の売上高は100~300万円程度で終わります。

そこから出てくる利益も月額20~60万円程度で終わります。
この利益から、オーナー報酬が支払われるので、所詮生業にしかなりません。

ですから法人化して複数・ドミナント出店を目指しましょう。

そこで本部担当者に確認してほしいことは、人のオーナーが何店舗まで出店しているか、その期間は何年か、この2点を聞けば、本部の実力が明確になります。

学習塾などのフランチャイズモデルは一人のオーナーで30店舗から40店舗ほど展開されている方がいます。

この理由は

  1. 利益率が高いこと
  2. 在庫を持たないこと
  3. 小資本で始められること
  4. 資格者がいらないこと

があげられます。

しかし今学習塾業界に参入しても、競争が激化していることやドミナント(近隣地区)出店することができないのでその旨みはありません。

ドミナント出店のイメージ

これから成長していくだろう成長期の前半に乗ることがポイントなのです。

多数店舗展開型で成功するためのポイントはドミナント出店です。
初期投資1千万円以下のフランチャイズは原価のかからないビジネスなので人に依存します。

だからこそ教育や人のやり取りを含めてドミナントではないとうまくいかないのです。

まとめ

“本部選びを制する者は、フランチャイズ・ビジネスを制す”

この言葉にあるようにフランチャイズで開業して成功するか否かは、フランチャイズ本部選びにかかっています。
99%以上と言ってもいいくらいです。

今回の投稿は、初期投資1千万円以下のフランチャイズで成功するためのノウハウをご紹介してきました。

この金額ですと個人の起業でも十分可能です。

私は2015年6月に「知識不足で失敗するのを事前に救いたい!!!」という思いから「加盟しますか?そのフランチャイズ」という本を電子書籍で出版しました。

もしもフランチャイズに興味があるのならば、この本に本部の選びのポイント(目利きの仕方)を書きましたのでぜひ参考してください。
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加納 聖士