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【多店舗展開】することで生じるデメリットとは?

物事にはメリットがあればデメリットもあります。

メリットだけのものもなければ、デメリットだけのものも存在しません。

多店舗展開に成功の秘訣はあるのでしょうか?

前回は多店舗展開におけるメリットについて解説させていただきました。

その際、多店舗展開の出店手順における秘訣もお話しいたしました。

もちろん多店舗化を進める際の課題もあります。

ですので、今回は多店舗展開のデメリットについて7つのカテゴリーに絞って解説していきたいと思います。

  1. 商圏選びや立地選びのミス
  2. 店長やマナージャーの人材育成不足
  3. 資金調達や融資の判断ミス
  4. 繁盛店や人材モチベーションの非再現性
  5. 新規集客とリピート化の秘訣
  6. オペレーションや仕入れの仕組み化および体系化
  7. 関節コストの増大を甘く見積もっていた

多店舗展開におけるデメリットを十分把握しながら、メリットを最大化していく。

このことを意識しながら、幸せな多店舗戦略を実現されてください。

商圏選びや立地選びのミス

多店舗展開のデメリットとして一番にあげさせていただくのが2号店や3号店と出店していく際の商圏選びや立地選びのミスになります。

飲食店をはじめとする店舗ビジネスは立地産業と言われているほど、商圏選びや立地選び、開業ノウハウが重要となるため、その判断ミスが致命傷になりかねません。

多店舗展開のデメリット

まずは1号店目と2号店目の商圏はどうするのか?

少し被らせるのか?

完全に離していくのか?

非日常的な商品サービスを提供するのであれば、商圏は広くなりますが、日常的な商品サービスならば少し商圏を被らせたドミナント出店をオススメいたします。

また競合店の参入を防ぐために、ドミナント出店しながら面で自店ブランドを固めて、出店意欲を注ぐためにも商圏選びや立地選びは重要になります。

いずれにせよ、多店舗化の1番のメリットはドミナント出店によるシナジー効果(経費をいかに戦略的に下げていけるのか?)のため、商圏が離れているとそのメリットを最大限活かせません。

ここでいうシナジー効果とは相乗効果を活用して、経費を効率的に下げて、利益を増加させることです。

そのことは別の記事で書いていますのでここでは割愛しますが、まずは多店舗展開における原理原則経営を守るようにした方がいいと思います。

あと立地選びについても、1号店目と2号店目と成功した立地モデルで出店することをオススメいたします。

ここでいう立地モデルとは、ロードサイド店であればロードサイド店、繁華街店なら繁華街店という意味です。

多店舗展開をしていく際、いろいろな立地を試してみたいと思いますが、まずは10店舗までは負けない経営を意識して、勝ちパターンにて出店していった方がリスク回避できるからです。

店長やマネージャーの人材育成不足

お店を増やす時に必要となるのがお店を任せられる店長の存在です。

社員さんやアルバイトさんは店長さえしっかりしていれば、何とかなるのが飲食店を始めとする店舗ビジネスだからです。

そこで多店舗展開のデメリットをあげるとしたら、店長の力量不足による売上ダウンや従業員の離脱です。

昨今は求人採用費が年々高騰傾向にあるため、まずは定着率をあげるためにも店長育成、その上のマネージャー育成は多店舗展開のポイントになります。

多店舗展開のデメリット

では店長育成の中で何が必要になるかというと、私は全スタッフがこの店長に付いていきたいと思わせる人としての魅力です。

つまり人間力やリーダーシップ力を教える本学が必要になります。

ところが多くの企業が店長育成する際によくやってしまう失敗が店長という役職をこなすための知識や技術だけを教えることです。

私はこれを末学と呼んでいますが、95%のオーナーがやってしまう落とし穴になってしまうので気をつけましょう。

社員さんやアルバイトさんから見て、店長やマネージャーが尊敬する存在であり、憧れの存在であれば、人の問題は一瞬で解決することができます。

教育における本末転倒をおこさないよう意識いたしましょう。

資金調達や融資の判断ミス

さらに2号店や3号店と出店していく際の資金はどのように調達するのがいいのでしょうか?

このように聞かれた場合、私が真っ先にお伝えするのは、既存店のキャッシュフローとお答えします。

つまり既存店が事業として採算割れの中での多店舗化は危険です。

1号店、2号店の業績が悪く、起死回生の一発で新店を出店しても課題解決になりません。

ビジネスの基本は既存店舗のキャッシュフロー内で経営していくことです。

ここでお伝えするキャッシュフローとは、営業利益と減価償却費の合計です。

金融機関の借入金の返済が、このキャッシュフローの5割ほどになるように経営していけば、財務バランスも安定していきます。

多店舗展開のデメリット

また金融機関に融資を依頼する際に必要になるのが、返済実績です。

新しい銀行と取引する場合は、出店の半年前や1年前から、お金を借りたい金融機関に新しい口座を作り、毎月少額でもいいので積み立てていくことで信用づくりに力を入れておきましょう。

法人を作ってから3年未満の場合は、3期分の決算書がないため、それまでの業績が良くても有利な条件での借り入れることができないので、早め早めに銀行への返済実績や、オーナー個人がその銀行で口座を作って給与を振り込む等、実績づくりに力を入れていきましょう。

資金調達の秘訣とはこのような地味な努力から始まります。

繁盛店や人材モチベーションの非再現性

多店舗展開の基本的考えは1号店目が繁盛店であり、お店が手狭になったのでこれを2号店や3号店と広げていくことです。

そうなると1号店目でお客様から評価をいただいた繁盛店の雰囲気、商品サービスが再現できるかどうかが決めて重要になってきます。

繁盛店ができるメカニズムは、まずはピークタイムが満席状態になることです。

そしてピークタイムが満席だからこそ、お客様はそのお店に入店するために、徐々にその前後の時間帯も席が埋まっていきます。
そして居酒屋であれば、金曜日や土曜日が常に満席になれば、その他の曜日も席が埋まっていきます。

多店舗展開のデメリット


つまり、売れている時間帯や売れている曜日、売れている商品や人気のあるサービスをより強化させていくことが繁盛店づくりのコツになります。

そのなかで私が声を大にしてお伝えしていることはモチベーションをいかに再現していくかだと思います。

つまりあらゆる仕組みを作っていく中で、最初に作らなければならない仕組みは、モチベーションを高める仕組み、つまり、メンバーのやる気を高める、メンバーの才能や可能性を引き出す仕組みづくりに力を入れていくことをオススメします。

なぜなら多店舗化に必要な究極のリーダーのマネジメントスキルは、部下の心に火をつけるマネジメントが大切だからです。

こちらについては他の記事で解説しますね。

新規集客とリピート化の秘訣

どんなに巨大企業でも倒産(資金ショート)のはじまりは、既存事業の業績不審です。

売上が10%、20%、30%と減っていき、利益が減り、キャッシュが残らなくなると、経営は途端に厳しくなります。

過去、絶対に潰れないと言われていたそごう、ミサワホーム、佐世保重工業、安宅産業、セゾングループ、シャープ、三光汽船、大昭和製紙、タカタ。

いずれも一世を風靡した「絶対潰れない会社」のはずであったが、倒産、解体へと追い込まれました。

多店舗展開のデメリット

この潰れた理由も、シンプルに言えば既存事業の業績不振がキッカケです。

その業績不振の中で最も利益を左右するのが新規顧客の集客だと思います。

古今東西、営業力の強い会社は皆生き残ってきています。

つまり売上を作る。

そのために新規顧客をいかに獲得して、リピートさせていくことができるのか?

この仕組みがないまま多店舗化を進めることはあまりオススメできません。

あなたは新規顧客を獲得する方法を100通り挙げられますか?

また顧客をリピートさせるための施策は100通りありますか?

競合他社との違いは明確に言語化できますか?

これを費用対効果で説明できるくらいの仕組みが多店舗展開には必要になります。

オペレーションや仕入れの仕組み化および体系化

多店舗展開には必要になるのは、既存店舗のオペレーションを仕組み化することです。

また飲食店や小売業では仕入れルートの開拓や、差別化も同時に仕組み化していかなければなりません。

またスケールメリットを生かして経費を効率的に下げていく必要があります。

仕入れについての理想は、発注後、翌日納品や小ロットの納品の仕組み化を低コストで実現させることです。

では、ここで仕組み化、仕組み化と連呼していますが、仕組み化の定義とは何なんでしょうか?

仕組み化の定義とは、いつ、どこで、誰がなんどやっても再現できることです。

この再現性がないと、なかなか多店舗展開することができません。

では、どうやって仕組みを作っていけばいいのでしょうか?

これをシンプルで言葉にすると、成功ノウハウの言語化です。

なぜうまく言っているのか?

多店舗展開のデメリット

箇条書きでもいいので、言葉にすることが大事です。

またこの際、失敗した理由も言語化することが大事ですね。

そして成功した理由、生産性があがった理由などを書き出すだけ書き出した後にする作業が体系化です。

つまり箇条書きに書かれた項目を何種類かのカテゴリーに分け、タイトルをつけます。

成功するための3条件であったり、成功するための5ステップなどにまとめていく作業を体系化すると言います。

体系化されていないと単なる物知りおじさんレベルですが、体系化すると一気に専門家レベルになります。

将来的にFC本部を作りたいと考えるのであれば、ぜひ、直営店の成功ノウハウや成功の秘訣を仕組み化して体系化していくことをオススメいたします。

なぜなら加盟店がFC本部にロイヤリティや加盟金を支払う理由は、成功ノウハウや秘訣をお金で買うことになるので、仕組み化や体系化されていないと目に見えず売りにくいことと、直営店の成功モデルの再現性に限界が出てくるからです。

その際、仕組みはシンプルにしないと、なかなか現場に定着させることができません。

ですので、成功ノウハウを言語化させ、体系化させる手順を癖づけさせてみてください。

関節コストの増大

1店舗のころは、税理士さんもいない。

社労士さんもいない。

そして事務所も構えず、営業後、客席で集計作業をするのが、多くのスタートアップ企業がすることです。

そして3店舗、4店舗と新店舗を開店していく過程で、事務所を構えて、事務員さんを雇います。

事務所の家賃と事務員さんの人件費は、当初1店舗のころや2店舗のころには発生していないので、新店を開店すればするほど、関節コストが増大します。

さらに3店舗までのころは1店舗に店長さんや社員さんしかいなかったのが、4店舗、5店舗になる過程でエリアを統括するマネージャーが一人つけるとします。

マネージャーが完全に店舗から浮いている状態であれば、マネージャーの分の人件費が上がります。

多店舗展開のデメリット

さらに飲食でいえば、5店舗目から別の物件で借り、セントラルキッチン化をはかれば、こちらにも家賃や人件費、そして設備投資が必要になります。

このように何も考えずに店舗を増やしていくと、必ず関節コストが増大していくのです。

なので、どのタイミングや規模感で、事務所を構えたり、事務員さんを雇ったり、さらにマネージャーというポストを作ったり、セントラルキッチンを作っていくか、慎重に検討していかないと、既存店の利益が食われる可能性があります。

しっかり計画を立てて実施していきましょう。

まとめ

繰り返しますが、物事にはメリットがあればデメリットもあります。

メリットだけのものもなければ、デメリットだけのものも存在しません。

同じように多店舗展開にはデメリットだけ存在するわけではなく、メリットも存在します。

多店舗化のメリットはいろいろとありますが、私は役員報酬を1000万円以上取り、しっかり経営者個人の預金残高に内部留保させていくことと、シナジー効果(相互作用)を意識した事業展開で、利益の最大化をはかっていくことだと皆さんには伝えております。

この二つの原則は、他の記事にも書いていますので、ぜひ多店舗展開におけるデメリットを最小化させるように動かれてみてください。

直営店の多店舗化(3-5店舗ほどのドミナント出店)が成功すれば、そのモデルのフランチャイズ展開も将来的には視野に入れていくことが可能になります。

フランチャイズ展開するかしないかは抜きとして、直営店の成功は、FC本部として多店舗戦略を図るうえで極めて重要な戦略です。

そのためには、まずは多店舗展開におけるデメリットや落とし穴を事前に把握して、経営していくことが大切です。