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ポジショニングとは市場の空白に狙いを定めること

ポジショニングとは市場の空白に狙いを定めること

ポジショニングとは市場の空白に狙いを定めること

最近、ポジショニングの重要性が叫ばれています。
ポジショニングとは自社が市場で、どの様な立場( ポジション)で競合他社と競争するかを決めることです。

今回は、ポジショニングについての概要をまとめてみました。

2つの価値

価値には「2つの価値」があります。

  1. 絶対的価値
  2. 相対的価値

絶対的価値は、他社が取って代わることの出来ない、自社の絶対的な価値のことです。

絶対的価値

一方、相対的価値とは「他人との競争に勝つこと」によって生じる価値のことです。

商品開発時は絶対的価値にとらわれがちですが、どれだけ価値のある商品をつくっても同じものを競合他社が持っていたら価値は激減します。

私たちが選ばれる価値は「2つの価値」のカケ算で決まります!
ですから、相対的価値も忘れずに開発を進めなければならないのです。

相対的価値を高めるために有効なのがポジショニングです。

ポジショニングとはと市場における自社の存在位置を徹底的に考えることです!

多くの競合他社が存在する市場において自社商品の「相対的価値」を把握し、それを生み出していく活動です。

何千社ものビジネスを研究してきましたが、優れたビジネスはポジショニングが徹底的に考えられています。
市場における自社の「存在位置」を徹底的に考えて商品をつくりましょう。

価値は「相対的」に決まってしまう

よほどユニークな存在でない限り、たいてい競合関係は存在します。

そして、それら競合他社との関係によって自社の相対的な価値は決まります。

商品価値は絶対的価値×相対的価値で決まりますから、相対的価値が低いと、絶対的価値の高い商品を開発しても、全体の商品価値は低くなってしまいます。
ですから常に相対的な位置を把握することが重要なのです。

2つの環境を想像してみて下さい。

1つ目は、水が容易に手に入り多くの提供者がいる普段私たちが生活している環境。
2つ目は、容易に水が手に入らず提供者もいない砂漠の真ん中という環境です。

1つ目の環境にいる時、私たちは100円程度で水を買うことができます。
水に溢れた日本という国で競合他社も多いからです。

2つ目の環境であればどうでしょう?

砂漠の真ん中

他に選択肢はなく、水を飲まないと死んでしまいますから1万円でも10万円でも買ってしますのです。
この状態が「お客様から買わせて下さい」です!

同じモノでも環境によって相対的価値は大きく変わるということです。

ポジショニングが確立すると幸せな経営ができる

私は経営の究極のゴールは幸福であり、良い経営とは関わるすべての人を幸せにする仕組みだと思います。

ですからどうすれば幸福追求型の経営を実践できるのか?を自問しながら、経営してきました。
そこで分かったことは、幸福を追求するのであれば戦ってはいけないということです。

孫子の兵法の最善策は戦わずして勝つことです。

孫子 戦わずして勝つ


つまり最大の戦略とは戦いを略す(はぶく)ことなのです。

経営をする時、多くの起業家は戦ってしまいます。
でも戦う必要はないのです。

戦わずに経営がうまくいく方法があるのであれば、それが優れた方法ですし、実際、小さくても強くて存在感のある会社は戦わない経営を実践しています。

「戦わない経営」を実践するには、「ポジショニング」によって競合との戦いを少なくすることです。
戦いが少なければ少ないほどストレスが少ない幸福な経営ができます。

ポジショニングの効果

競争相手が少ない場所でビジネスできると「5つの効果」が期待できます。

  1. 価格決定権がある
  2. 収益性が高い
  3. 安定する
  4. 継続率が高い
  5. ストレスの少ない経営ができる

どれも経営者視点で考えると素晴らしい効果です。

このなかでも最も重大なのは【1】の価格決定権があるということです。
価格決定権があるから収益性は高くなり、事業が安定して経営の継続率が高くなるからです!

同じ価値を有する競合他社が存在すれば、顧客には選択肢ができます。

そうなると、後は価格だけの勝負になってしまい、競合より高い価格を設定することは難しくなります。

ポジショニングの説明

競合が多くいれば、価格決定権はなくなり、他社と同じような価格設定に甘んじるか、もしくは競合間で優位性を持とうとすると、価格を下げるしかありません。
こうなると大手の資本力と技術力には太刀打ちできなくなります。

価格決定権があるかないかで、経営は180度変わってしまいます。

そして、その価格決定権の有無を決める最大の要因が競争関係の有無なのです。
市場における自社の存在位置を徹底的に考えてみることです。

ポジショニング・マップ

ポジショニングは市場における自社の相対的な位置づけの「見える化」です。

そこでポジショニング・マップを活用して競合の少ないポジションを探していきます。

物体ではない市場という存在を正確に「見える化」するのは容易ではありませんが、簡易的に見える化できるのがポジショニング・マップです。

酒のポジショニング

ポジショニング・マップはこのように縦と横の「2つの軸」を使って市場の状態を表現する方法です。
顧客が商品を選ぶときの理由を軸にします。

たとえば価格の高い・安いや、機能や効果がどうか(例えば健康志向、安全性など)を示します。
このマップ上に市場に参入している商品や会社の位置を書いていきます。

このようにして「見える化」した上で、市場の空白の部分(空いているポジション)にあなたの商品を導入するのです!

成功している会社は市場の空いている場所に参入して、競合の少ない場所でビジネスを行っています。

あなたの業態における顧客の購買理由は何ですか?
それらを軸にして、自社と競合のポジションを「見える化」しましょう。

そして今のポジションが激戦区ならば、ポジションを動かすことです。

戦略とは戦いを略すことです。
小さな会社は戦ってはいけません。

リ・ポジショニング

私たちが商売をする上で絶対に覚悟すべきことがあります。
それは価値は必ず劣化するという事実です。

私たち経営者にとっては厳しい事実ではありますが、この事実を変えることはできません。

価値が劣化する大きな理由は2つあります。

一つ目は顧客は飽きるということです。

皆さんも経験されたことがあると思いますが、商品に絶対的な価値があっても、それを何度も利用し続けると感覚的な価値は低下していく傾向にあります。

好きなものを食べるにしても、今日も明日も明後日も同じものだったらどうでしょうか?
高い価値を感じ続けることはできるでしょうか?

残念ながら私たちは飽きてしまうのです。
あなたの顧客も同じことです。
つまり、時間の経過と共に絶対的価値も劣化してしまう可能性が高いということです。

二つ目の理由は競合が増えるということです。
これは分かりやすいです。

あなたが展開しているビジネスが良いビジネスであればあるほど真似をするフォロワーは増えます。
その結果、相対的な価値は下がっていくのです。

このような現実があるので、一度築いたポジションも安泰ではありません。
ですから、競合が少ない場所にポジションを少しずつ変えていくのです。

ポジショニングマップ

これをリ・ポジショニングと言います。

成功し続けているセブンイレブンやユニクロは、そうやって常に自分の居場所の「微調節」を行っています。

大変なことのように感じるかもしれませんが、価値が劣化するという厳しい現実があるからこそ市場にはチャンスが生まれるのです。
つまり起業家や小さな会社にとって、新規に参入する場所が生まれ続けるわけです。

あなたの業態の10年前のポジショニング・マップを作ってから、5年前、3年前、そして現在と見えていけば市場の流れがよくわかります。そして未来を先読みした上で、業態開発をしていけばいいのです!

価値は必ず劣化する
忘れないでください。

ユニークなポジションを開発せよ

たとえばあなたが焼き鳥屋を開業するとしたら、どんな焼き鳥屋で開業しますか?

想定条件として、場所は決まっていて、道を挟んだ目の前には普通の焼き鳥屋が存在すると仮定しましょう。
ですから、少し異なったポジションで開業できないか考えてみることです。

たとえば、焼き鳥屋でいう「普通」とは何でしょうか?

  • 顧客の多くは男性
  • それも40~50代のサラリーマンに支持される
  • 平均的な串の価格は150円

など・・・書き出せるだけ書き出していきます。

焼き鳥屋

そしてここから3つの方法を使ってユニークさを見つけていきます。

まずは反対にしてみます。

焼き鳥屋の場合は、男性中心だったら女性中心にするにはどうするかとか、40代~50代のサラリーマン中心だったのを20代~30代に受け入れられるにはどうするかとか、女性お一人様でも入店しやすくするためにはとか、あとは思い切って串価格を平均300円にして顧客に安いと言わせるにはどうするか、など、あえて反対にしてみるのです。

次にポジションを小さくしてみます。

焼き鳥屋の例では、顧客を女性に限定してしまうとかです。さらにここからさらに絞込み、20代の女性専用の焼き鳥屋というポジションにすることにより、競合店の少ない唯一無二のポジションが生まれます。
アパレルでも様々なジャンルを総合的に扱うのではなく「下着だけ」とか、さらに男性用の下着だけに絞っていくとユニークが生まれます。

最後がA+Bの意外の組み合わせです。

平均的なものでも、別の意外な何かを組み合わせることでユニークなポジションをつくることができます。
焼き鳥屋の例で考えますと、先ほどあげた焼き鳥+女性の組み合わせや焼き鳥+白ワインという組み合わせも意外性があります。

今の世の中には様々な業種業態が溢れかえっています。

これらを単語カードに書いて、いろいろ組み合わせみるのです。
「この業界に参入するとしたらこうするな」というのを常に考えていくのです。

優秀な起業家は常にそうやって考える癖をもっています。

それではあなたの業界でユニークなポジションを開発してみてください。

まとめ

ポジショニングとはターゲットとする市場で競合他社の戦略を分析することです。

そして、競合他社が存在していなくて、かつ自社の経営資源が十二分に活かせるポジションを発見して、独自性や差別性を発揮してビジネスを成功に導いていく手法です。

ビジネスは無競争エリアを探すのが成功のポイントです。

ポジショニングを普段から使い業界分析する癖をつけましょう。


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店舗ビジネス業界のトップ3%をつくる、5店舗化プロデューサー
加納 聖士

初期投資1千万円以下のフランチャイズ本部を見極める、7つの法則

タイトル画像:初期投資1千万円以下のフランチャイズ本部を見極める、7つの法則

近年のフランチャイズ・ショーの大きな特徴は、投資額が1千万円以下のフランチャイズ本部が増加しています。
フランチャイズ・ショーに出店している関係者の話を総合しても、投資額1千万以下のフランチャイズしか売れない傾向が続いています。

しかしフランチャイズのプロである私の意見で言わせてば、初期投資1千万円以下のフランチャイズ本部に加盟して成功することは、決して簡単なことではありません。
そこで今回は初期投資1千万円以下のフランチャイズ本部を見極める、7つの法則を述べていきたいと思います。

第1の法則:営業力はあるか

ビジネスは投資額が大きいほど売上高が高くなる傾向があります。
したがって初期投資1千万円以下のフランチャイズは売上高が低く、平均すると月商100~300万円程度が大半です。

しかも、常に新規顧客を開拓していかないと売上高は維持、向上させることができません。

だから箱型(店舗を構える)のビジネスモデルと比べて営業力がより必要になるのです。
したがってフランチャイズ本部の加盟店に対する初期教育は、営業先の開発力を高める営業重視の研修が一番必要になります。

新規顧客はどうやって集めるか?

低額投資FCに加盟して最初に息詰まるのは、お得様先の新規開発です。だからこそ、本部がどこまで営業重視の研修や、ノウハウを持っているかが重要になります。
営業力の強化なくて初期投資1千万円以下のFCの成功は難しいと考えてください。

大きな飲食店と違って、1千万円以下の店舗や教室を開設しても、待っているだけでは、お客様は来てくれません。
生徒も集まりません。
チラシを入れても簡単にお客様が集まる時代ではありません。

どのような仕組みと労力で集客しているのかしっかりと見極める必要があります。

第2の法則:コストコントロールの仕組みはあるか?

初期投資1千万円以下のフランチャイズは売上が低いだけに、コストコントロールが極めて大切になります。

人件費、水道光熱費、事務消耗品費、通信費など厳密にコントロールしていく必要があります。
また、効率良く人を使う技術が極めて重要になります。
そこで低人数でオペレーションを可能にする仕組みがあるか、またアルバイトシフト表の作成も素人でもレーバーをコントロールできる仕組みがあるかどうかが大切です。

ポスティングや新聞折込以外の集客方法があるのか?

あわせて新規顧客を獲得するために新聞折込やポスティングを多用する場合はどうしてもコスト高になります。

仮に新聞折込で3万枚配布するのにチラシ代込みで20万円前後。
ポスティングならば1万枚配布するのに100時間(100枚/h)、時給900円で計算しますと12万円前後のコストとなります。

ちらしのポスティング

月商150万円以下ならば新聞折込で13.3%以上、ポスティングで8%以上の経費率になりますので、本部に折込やポスティング以外の集客方法があるかがポイントになります。

第3の法則:法定開示書面は用意されているか?

初期投資1千万円以下のフランチャイズは法人ではなく個人の加盟者の方が多いです。

そこで、すこし乱暴な言い方をしますと法人より個人の方が騙しやすいです。
ですので、加盟する前に法定開示書面を必ず見させてもらってください。

法定開示書面とは、フランチャイズ契約締結前に、フランチャイズ本部が加盟店になろうとする者に対して契約内容を開示説明する書面のことです。

開示書面の概要は以下のとおりですので、斜線箇所は必ず確認して必要であれば本部担当者に質問するようにして下さい。

  1. 本部事業者の氏名及び住所、従業員の数(法人の場合は、その名称・住所・従業員の数・役員の役職名及び氏名)
  2. 本部事業者の資本の額又は出資の総額及び主要株主の氏名又は名称、他に事業を行っているときは、その種類
  3. 子会社の名称及び事業の種類
  4. 本部事業者の直近三事業年度の貸借対照表及び損益計算書
  5. 特定連鎖化事業の開始時期
  6. 直近の三事業年度における加盟者の店舗の数の推移
  7. 直近の五事業年度において、フランチャイズ契約に関する訴訟の件数
  8. 営業時間・営業日及び休業日
  9. 本部事業者が加盟者の店舗の周辺の地域に同一又は類似の店舗を営業又は他人に営業させる旨の規定の有無及びその内容
  10. 契約期間中、契約終了後、他の特定連鎖化事業への加盟禁止、類似事業への就業制限その他加盟者が禁止又は制限される規定の有無及びその内容
  11. 契約期間中・契約終了後、当該特定連鎖化事業について知り得た情報の開示を禁止又は制限する規定の有無及びその内容
  12. 加盟者から定期的に徴収する金銭に関する事項
  13. 加盟者から定期的に売上金の全部又は一部を送金させる場合はその時期及び方法
  14. 加盟者に対する金銭の貸付け又は貸付の斡旋を行う場合は、それに係る利率又は算定方法及びその他の条件
  15. 加盟者との一定期間の取引より生ずる債権債務の相殺によって発生する残額の全部又は一部に対して利率を附する場合は、利息に係る利率又は算定方法その他条件
  16. 加盟者に対する特別義務(店舗構造又は内外装について加盟者に特別の義務を課すときはその内容)
  17. 契約に違反した場合に生じる金銭の支払いその他義務の内容
  18. 加盟に際し徴収する金銭に関する事項
  19. 加盟者に対する商品の販売条件に関する事項
  20. 経営指導に関する事項
  21. 使用される商標、商号その他の表示
  22. 契約の期間並びに契約の更新及び解除に関する事項

※本法で適用されるのは小売業、飲食業のチェーンで、サービス業は該当しないケースもあります。

万が一、法定開示書類を用意していないFC本部でありましたら、その段階で加盟の検討を一時中断してください。
法律や指針が一つ守れない本部は信頼できないと思います。

あと(4)に関して、本部直営店の直近三事業年度の店舗単位の損益計算書を見させてもらってください。

売上は出店するまではわかりませんが、経費面は出店する前にかなりの精度でその実態がわかります。
経費は誤魔化せないのです。

最後に、法定開示書面はすべての項目で重要ですが、特に契約を中途で終了した加盟者の店舗数に注目して下さい。
この解約数を加盟店舗数で割った比率(閉店店舗率)に注目して下さい。

この比率が7%を超えるFC本部の加盟は要注意です。

FCを検討する場合、店舗の伸び率も大切ですが、店舗運営が永続きすることがもっとも重要です。

書類のイメージ

フランチャイズは長い契約です。

一旦加盟すると、「競業禁止規定」等によって、簡単に他のフランチャイズに加盟替えすることは契約就業後一定期間禁止されており、高額な罰金を科せられることがあります。
慎重に対応してください。

第4の法則:単月黒字化するまでの数字根拠は明確か?

初期投資1千万円以下のフランチャイズの場合は、総じて運転資金がかかります。
運転資金とは商品の仕入れ、従業員への給与支払い、軌道に乗せるまでの販促費など日常の事業(店舗)運営を行うために必要な資金のことです。

たとえば飲食店を出店する場合は、この資金ではよい立地に出店することは出来ません。
そうなりますと流動客が来店するケースが少ないですので、販促などの露出(HP、Web、フリーペッパーの広告)を増やして集客にしなければなりません。

小売業の場合、仕入れた商品が在庫となり、その在庫を販売して資金を回収することになります。

そのとき仕入れ時の支払いと販売による回収の時期(なかなか売れない場合)にズレがある場合、その間の店舗を運営していくための運転資金が多大になります。

また仕入れた商品が売れ残れば、在庫を処分しなければなりません。

介護事業はキャッシュの流れに注意する

介護事業では介護事業所の売上は飲食店や小売業と異なり、即日支払われるわけではありません。

介護事業所の収入源は基本的に「利用者が支払う自費負担(1割)」と「介護給付負担(9割)」ですが、自費負担はサービスを提供した月の翌月初めに利用者から支払われ、介護給付負担はサービスを提供した月の翌々月末に入金されます。

たとえば4月に事業所をオープンした場合、4月の入金はゼロで、5月に利用者から1割分の利用料が支払われますが、残り9割の介護給付負担分は6月末に入金されます。

介護施設の利用者ら

これは顧客確保が順調にいった場合であり、実際には新規開業後は利用者を集めることに時間がかかりますので、開業して数カ月は安定した収入が見込めないのです。

サービス業は積み上げビジネス、すぐに儲からない

高齢者の配食サービスや、学習塾、スクールビジネス、マッサージ系サロン、デイサービス、美容・理容室などは、顧客が定着するまでの赤字期間を縮めるためにも、CMや折込みをふくめた広告宣伝、短期間で顧客を集客するまでの支援を本部がどこまでしてくれるのかがポイントです。

損益分岐点を超えるまで開業後しばらくは赤字が続くことが多いです。

私の経験では単月黒字になるまでに、最低でも半年から1年かかるケースがほとんどです。

しかし積み上げビジネスは一度キャッシュが回り始めれば、飲食店や小売業と違い継続利用が見込まれます。
だから安定するまでの運転資金をかならず予算として多めに用意してほしいです。

儲からない時期に、未来への投資としていかに先行して人材教育ができるか?

あと医療・介護・美容などの技術者の有効求人倍率は右肩上がりです。
採用力と共に、定着させ、質の高いサービスを提供する教育力がポイントです。

そう考えますと、赤字の段階から従業員を教育するための教育コストもかかります。
原価があまりかからないビジネスなので、人件費と家賃などの固定費分の売上をいかに早く獲得できるかがポイントです。

活用するのは補助金や助成金

銀行を含めた金融機関は、運転資金のための融資はなかなかしてくれません。
そこで活用して欲しいのが補助金や助成金です。

国や地方公共団体、民間団体が、創業期の企業をサポートするさまざまな補助金や助成金制度を用意しています。
ですから資金繰りのリスクを減らすためにも補助金・助成金はマストで活用しましょう。

700万円~800万円をもらえる助成金もありますし、返済不要なものもあります。

しかし、「管轄が各省庁でバラバラ」「申し込み期間が短いものが多数」「毎年廃止・統合が繰り返される」ため、税理士を含めた専門家の先生に相談してみましょう。
相談コストを支払っても、元を十分に回収することができるはずです。

第5の法則:参入障壁を高めるために何をするのか?

フランチャイズ・チェーンは本部が開発した「フランチャイズ・パッケージ」を加盟店が使用するビジネスモデルです。
この「パーケージ」とはフランチャイズを運営するための中枢となる経営システムのことで、本部が加盟店に提供するすべての仕組みを総称です。

このパッケージの特徴は、教育訓練さえ受けていれば素人でも店舗経営が可能という点であり、これが構築されていないとフランチャイズとは言えません。
つまり、フランチャイズ・システムとは専門家集団が作り上げた、素人がビジネスを運営するための仕組み総称」と言っても過言ではないのです。
ここに問題がでてきます。

それは素人でも教育訓練を受ければ、簡単に運営できるということは、裏を返せば「参入障壁」がとても低いということです。

さらに初期投資1千万円以下のフランチャイズは低資金から始められる点から考えますと、参入障壁が低いモデルが多いです。

そこで、本部の開発した「フランチャイズ・パッケージ」は加盟後、どのような形で競争優位を高め、その結果としてどのようにして参入障壁を構築していくのか必ず質問してください。

多くの回答は、市場に早く参入したことによる先行者利益や、独自の技術、教育訓練のノウハウの確立、規模の経済を活かしたスケールメリットなどと応える本部が多いと思います。

これら以外でも、おっ、と思える回答があるかどうか、なるほど、と納得できる仕組みがあるかどうかが加盟の決め手になります。

第6の法則:人材を育てる仕組みが本部にあるのか?

初期投資1千万円以下のフランチャイズを探していきますと、原価のかからない業種に到着します。

たとえば介護・学習塾・スクール・美容・サロン系などです。
さらに設備投資のかからない介護系や学習塾・スクール系は成功すると非常にうまみがあります。

その理由は4つです。

  1. 利益率が高いこと
  2. 在庫を持たないこと
  3. 定期的に収入が入ってくること
  4. 小資本で始められること

この4つはどれも魅力的です。

しかしこれらビジネスの成否を分けるのが従業員です。
なぜなら原価のかからないビジネスでは人でしか差別化できないからです。

だからこそ、加盟したい本部を選ぶときに重要になることが、加盟前と加盟後の研修プログラムを質と量です。

研修を受ける職員

人を教えることが苦手な方は、本部が自店の社員P/Aの教育にどこまで関わってくれるのか必ず確認してください。
人の成長なくして、初期投資1千万円以下のフランチャイズを成功させることができません。

フランチャイズだけではありませんが、急成長していく企業に共通する要因は、従業員教育に時間とお金を惜しまずつぎ込む姿勢です。

事業成功の要件としてヒト、モノ、カナ、情報があげられますが、低額投資FCではとくにヒトが一番重要です。

従業員教育には、経営者が勉強して、社員会議の席上で教育をするタイプ、本部主催の勉強会に参加させるタイプ、外部講師の話を聞かせるタイプ、自社の経営理念を徹底させるタイプ等さまざまです。

自店の社員P/Aの教育を徹底することが、低額投資FCでも一番重要な仕事であります。

第7の法則:複数店舗展開するオーナーは存在するのか?

初期投資1千万円以下のフランチャイズの1店舗の売上高は100~300万円程度で終わります。

そこから出てくる利益も月額20~60万円程度で終わります。
この利益から、オーナー報酬が支払われるので、所詮生業にしかなりません。

ですから法人化して複数・ドミナント出店を目指しましょう。

そこで本部担当者に確認してほしいことは、人のオーナーが何店舗まで出店しているか、その期間は何年か、この2点を聞けば、本部の実力が明確になります。

学習塾などのフランチャイズモデルは一人のオーナーで30店舗から40店舗ほど展開されている方がいます。

この理由は

  1. 利益率が高いこと
  2. 在庫を持たないこと
  3. 小資本で始められること
  4. 資格者がいらないこと

があげられます。

しかし今学習塾業界に参入しても、競争が激化していることやドミナント(近隣地区)出店することができないのでその旨みはありません。

ドミナント出店のイメージ

これから成長していくだろう成長期の前半に乗ることがポイントなのです。

多数店舗展開型で成功するためのポイントはドミナント出店です。
初期投資1千万円以下のフランチャイズは原価のかからないビジネスなので人に依存します。

だからこそ教育や人のやり取りを含めてドミナントではないとうまくいかないのです。

まとめ

“本部選びを制する者は、フランチャイズ・ビジネスを制す”

この言葉にあるようにフランチャイズで開業して成功するか否かは、フランチャイズ本部選びにかかっています。
99%以上と言ってもいいくらいです。

今回の投稿は、初期投資1千万円以下のフランチャイズで成功するためのノウハウをご紹介してきました。

この金額ですと個人の起業でも十分可能です。

私は2015年6月に「知識不足で失敗するのを事前に救いたい!!!」という思いから「加盟しますか?そのフランチャイズ」という本を電子書籍で出版しました。

もしもフランチャイズに興味があるのならば、この本に本部の選びのポイント(目利きの仕方)を書きましたのでぜひ参考してください。
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財務改善のための3本の矢

タイトル画像 財務改善のための3本の矢

5年後の財務状況を改善するために「時流適合」×「計数力」×「ブルーオーシャン戦略」の3本の矢を使いながら経営戦略を立ていくことをオススメしております。
これを「財務改善のための3本の矢」と呼んでいます。

今回はこの3本の矢について順番に説明していきます。

時流適合

「時流適合」とは、時間の経過とともに刻々と変化する時間の流れ・世の中の流れ=消費者のニーズにビジネスモデルや商品を合わせるという意味です。
時流に適合することは、財務状況を改善していくために最も効果的です。

これを身近なもので説明します。

まずはデジカメ、カーナビ、腕時計などです。

これら共通することはスマホの普及によっていま絶滅の危機を迎えているということです。

数字にも如実にあらわれています。

コンパクトデジカメは2010年には、国内出荷数が約1000万台、海外を含めた総出荷数1億台と最盛期を迎えていましたが、昨年2014年の調査では、わずか4年間で4割減少しました。

今のコンパクトデジカメならば経営の神様・松下幸之助氏でも、ソフトバンクの孫正義氏でも立て直すことは難しいと思います。

スマートフォン

このほかにカーナビ市場も、腕時計もスマホの普及により瀕死状態です。

つまり“下りのエスカレーター”に乗ってしまうと、どんなにがんばっていても業績は上がらないのです。

一方で“上りエスカレーター”に乗っていれば簡単に業績を上げることができます。

この例からいまの主役プレーヤーであっても“時流適合”できてなければ、10年後、15年後はどうなっているかわからないのです。
そのため財務状況を改善しながら多店舗展開を図るには、マクロトレンドをつかみ、それを自社の経営(ミクロ)に落とし込むことが必要です。

時流に乗れば財務状況は一気に改善されていきます。

計数力

経営には数字がつきものです。

私は手前味噌になりますが、65店舗の数字を一人で管理して改善してきました。
だから経営数字は得意中の得意です。

とは言っても私は税理士でも会計士でもないので難しいことはわかりませんし、わかる必要もないと思っています。

でも、経営者として最低限、知らなければならない数字はあります。

少し厳しい言い方になりますが、経営に必要な数字を知っているだけでは幼稚園児、意味がわかるのが小学生、その数字を応用できてようやく中学生レベルです。
大人のレベルはそれを基に瞬時に問題点を発見し、状況を改善して数字を良くするところまでいきます。

1店舗の数字を把握するのが店長であり、複数店舗になればスーパーバイザー(SV)、全社的な視点で見るのが経営者です。

キャッシュフローを意識する

数字は難しいものではありません。

飲食店やサービス業に使用する計算は、店長も経営者も「+-×÷」のみです。
中学生程度の計算知識と電卓さえあれば大丈夫です。

必要な数字を修得するには「意味の理解」と「暗記」しかありません。

たとえば現場店長でも把握したいのがP/L(損益計算書)です。
Pはプロフィット(利益)、Lはロス(損)という意味です。

損益計算書

単純に一番上にあるのが売上です。

その売上から材料費などの原価を引いたものが粗利益、ここから人件費や水道光熱費、家賃や減価償却費などすべての経費を引いたものが営業利益となります。
この営業利益に、先ほど引いた減価償却費を再び足して、借入金の返済額を引いたのが手元に残る現金、すなわちキャッシュフローです。

減価償却の例

いわゆる「償却後利益」というものです。

しかし、これはキャッシュフロー(手持ち現金)を把握するものではありません。
あくまでも数字上、帳簿上の利益を把握するものです。

キャッシュフロー計算書よりも資金繰り表の方が大事

手持ち現金を把握するには、このPLの他に、「キャッシュフロー計算書」というものを用意しなくてはなりません。
キャッシュフロー計算書で注意しなくてはならないのが借入金の返済です。

借入金の利息はP/Lに入りますが、借入金は基本的にP/Lに入れません。
なぜなら、経費として落ないからです。

このキャッシュフロー計算書に毎月の借入金の支払いを付け加えて管理すると「資金繰り表」になります。
経営者は基本的にこの資金繰り表を基にお金を管理したほうがいいと思います。

資金繰り表の例

中小企業の経営者にありがちな「どんぶり勘定経営」では多店舗展開は怖くてオススメできません。

金融機関がいくらお金を貸してくれると言っても、「減価償却費+営業利益=キャッシュフロー」が借入金を含めるとマイナスになる額まで借りてはいけません。
銀行はあくまでも営利団体です。

借入金が多くなればなるほど、利息の支払いのために経営することになり誰のために働いているかわからなくなります。
多店舗展開には数字の裏付けは必要不可欠です。

5年後の自己資本比率から逆算して経営計画を立てる

経営にとって大事なことは、P/Lから異常値を探し「仮説、分析、判断」に結びつけることです。
前月と比較して極端な動きのあった数字などをいち早く見つけ出し、その原因を探って手を打っていきます。

このP/Lは「店がいくら儲かっているか」という結果を把握するだけでなく、このP/Lを使って、売上予測から各経費予算を出し、利益目標まで組んでから毎月の営業に望み、結果と照らし合わせて効果測定をするという取り組みまで持っていくことが大切です。

ちなみに私の多店舗展開でのシミュレーションでは、5年後の出店計画まであらかじめ立てた上で、各年度別のキャッシュフローから借入金を引いた当期純利益から売上予算や各経費の予算を立て、それを踏まえたうえで出店計画を立てていきます。

つまり計数力のゴールは、5年後の自己資本比率を高めるためにロードマップなのです。

ブルーオーシャン戦略

ブルーオーシャン戦略とは、簡単にいいますと、競争のない、あるいは競争の少ない市場でビジネスをする戦略です。
ブルーオーシャンに対する言葉がレッドオーシャンという言葉で、レッドオーシャンというのは、競争がたくさんあってライバルがしのぎを削っている市場ということです。

そこから抜け出して、自社独自の市場を作ってビジネスをすると非常に上手くいくという考えがブルーオーシャンです。

競争相手が少ない場所でビジネスすると「5つの効果」が期待できます。

  • 価格決定権がある
  • 収益性が高い
  • 安定する
  • 継続率が高い
  • ストレスの少ない経営ができる

どれもこれも経営者視点で考えると素晴らしい効果です。
では、ブルーオーシャン戦略の肝になるのは何でしょうか?

それは二つあります。
一つ目は、“ポジショニング”です。

順に説明します。

ポジショニング

ポジショニングとは自社がどこのポジションに立つか、あるいは、自社や自社の商品はどのポジションに立つか、ということを工夫することです。
ライバルとはまったく違う土俵をつくり出すことで、ライバルとはぜんぜん違う、独自の市場をつくり出すことができます。

たとえばあなたが焼き鳥屋を開業するとしたら、どんな焼き鳥屋で開業しますか?
想定条件として、場所は決まっていて、道を挟んだ目の前には普通の焼き鳥屋が存在すると仮定しましょう。

ポジショニングの説明

ですから、少し異なったポジションで開業できないか考えてみることです。

たとえば、焼き鳥屋でいう「普通」とは何でしょうか?

  • 顧客の多くは男性
  • それも40~50代のサラリーマンに支持される
  • 平均的な串の価格は120円

など・・・その業界における普通を書き出せるだけ書き出します。

ここから以下の3つの方法を使って独自のユニークさを見つけます。

反対にしてみる

まずは「反対に」してみましょう。

焼き鳥屋の場合だと、

  • 男性中心だったら女性中心にするとどうなるか
  • 40代~50代のサラリーマン中心だった顧客を20代~30代に受け入れられるにはどうすればいいか
  • 女性お一人様でも入店しやすくするためにはどうするか
  • 串1本の価格を平均500円にして顧客に安いと言わせるにはどうしたらいいか

などです。

ポジションを小さくする

次にポジションを思いっきり小さくしてみます。

焼き鳥屋の例では、お客様を女性に限定してしまうとかです。
さらにここから絞込み、20代の女性専用の焼き鳥屋というポジションにすれば、競合店の少ない唯一無二のお店が生まれます。

焼き鳥屋イメージ

アパレルでも様々なジャンルを総合的に扱うのではなく「下着だけ」とか、さらに「男性用の下着だけ」に絞っていくとユニークさが生まれます。

意外な組み合わせ

最後が「A+Bの意外の組み合わせ」です。
平均的なものでも、別の意外な何かを組み合わせることでユニークなポジションを意図的につくることができます。

焼き鳥屋ですと先ほどあげた「焼き鳥+女性」の組み合わせや「焼き鳥+白ワイン」という組み合わせも意外性があります。

今の世の中には様々な業種業態が溢れかえっています。

いろいろな屋号と商品を単語カードに書いて、いろいろ組み合わせてみます。

「この業界に参入するとしたらこうするな」というのを常に考えていくのです。

今ある市場を再定義する

ブルーオーシャン戦略の肝になる二つ目は今ある市場を再定義することです。

例えば飲食店ならばお客様に提供している価値を書き出してみます。
「味×景色×値段×雰囲気×接客×待ち時間」などいろいろなポイントがあると思います。

競争が激しい業界の場合はどの店も、重要視するポイントは似てきます。
そこで市場を再定義するときは、重要視するポイントを選択することです。

例えば「景色×雰囲気×接客」は重要視せずに、「味×値段」をライバルよりも重要視したりします。

そういったやり方で誕生したのが、「俺の~」系列の飲食店です。
つまりブルーオーシャン戦略とは、お客様に提供する価値を取捨選択することです。

QBハウスもお客様に提供する価値を取捨選択してあの低料金を実現させることができました。

QBハウスの戦略キャンバス

しかし、ブルーオーシャン戦略も最強ではありません。
最初は1社だけだったブルーオーシャンにも、必ず模倣者が現れます。
いずれ必ずレッドオーシャンになります。

そのため複数のブルーオーシャン事業(成長期ビジネス)と組み合わせながら多店舗展開を図ります。

まとめ

多店舗化を図る基本戦略は財務改善です。
たとえば現在の経常利益が3%ならば、5年後に5%になるように計画を立てて出店していきます。

社長のシゴトはあくまでも会社の未来をつくることです。
だからこそ経営者自身が事業に組み込まれなくても会社が回る仕組みを作り、より社長業に専念しなくてはなりません。

そして時間創出後にやってほしいのはまずは財務改善です。


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加納 聖士